ヂーエル®(GL®、GLP®)は、ガラスライニング(Glass Lining)を意味する登録商標で、独特の製法により金属管の内面にガラスを密着させたガラスライニング配管材です。
1949年(昭和24年)世界で初めて岩城硝子(株)で誕生して以来現在まで、耐食、耐付着や耐浸透条件を必要とするあらゆる化学工業分野向けの配管として数多くの納入実績を誇っております。
- ●ガラスライニング面にはピンホールがありません。
- ●ライニング面は機械的、熱的にも非常に強い性質をもっており、高温・高圧・高真空にも高性能を発揮します。
- ●ガラスライニング面は滑らかなためスケール、結晶の生成や付着が抑制できます。
- ●フランジ接続シール面がフラットに研磨仕上げされておりますので、ヂーエル®接続部に内部流体が溜りにくい形状になっております。
- ●フランジ接続シール面がフラットですので、据付公差が少なく施工できます。また、固定フランジですので、少人数でフランジ接続が行えます。
※標準品の以外にも溶接継手やルーズフランジ継手も製作いたします。
※溶接継手やルーズフランジ継手は受注生産品のためご用命の際は予めご相談ください。
それはピンホールの無いガラス管を膨らませて鋼管内面にライニングしているからです。
下図(左)のように風船状に成型したガラス管を鋼管内に挿入し、ライニング焼成を行います。
焼成中、温度が上がるに従いガラス管内の気圧が上昇し、更にガラスが軟化するまで温度が上がると、ガラス管が風船のように膨らみ、鋼管内面に貼り付きライニングされます。
その後、下図(右)のように焼成炉内で徐冷する過程でガラスが硬化し、鋼管とガラスの膨張係数の差によって、ガラスは鋼管から均等に圧縮応力を受けることにより、ガラス管が強化ガラス化されることで、ヂーエル®ガラスの機械的強度が高まります。
風船状のガラス管に割れやピンホールがあった場合、ガラス管が膨らまずライニングできないので、ライニングされたヂーエル®にはピンホールが無いといえる製法です。
- 1949年
- 岩城硝子でヂーエル®配管発売
- 1996年
- ヂーエル®のフランジ端面のガラス幅を現行の幅広タイプへ変更
- 1999年
- 合併に伴い、旭テクノグラスに社名変更
- 2007年
- 旭テクノグラスから旭硝子(現 AGC株式会社)へ営業移管
- 2010年
- AGCテクノロジーソリューションズ(AGC株式会社100%出資)へ商流変更